【雑種猫と純血種猫の違い】それぞれの長所と短所を比較!飼いやすいのはどっち?

猫雑学

あなたが「猫」と聞いてイメージするのは、公園や街角で見かける三毛猫やキジトラ猫ですか?
それともメディアなどでみかける、スコティッシュフォールドやラグドールなどですか?

前者は雑種で、後者は純血種(血統種)と言われる猫です。
はたしてどんな違いがあるのでしょうか?

純血種の猫

純血種(血統猫)とは、猫種ごとに決められた血統を守って交配され、生まれてきた猫のことです。
つまり、色々な国や地域で変化した猫を、その独特な特徴を守るために、人間が計画的に繁殖している、ということになります。

ペルシャ猫やシャム猫などには、古い歴史がありますが、多くは近年品種として確立されたもので、犬の純血種に比べると猫の純血種の歴史は浅いです。
ここ100年ほどで特徴のある猫を増やしていったのですね。

純血種の長所

①見た目の美しさや能力の高さを追求している

純血種の猫には、種ごとに決まった規定があり、外見や身体能力に突出した特徴があります。
いうならば、走ることを追求したレーシングカーや、ハイブランドの洋服のような魅力と例えられます。

②その子の特徴が分かったうえで迎えられる

純血種の猫は、成長したときの姿が想像しやすいというメリットがあります。
血統を守ることによって、「毛は長くなるのか」「どのくらい大きくなるのか」「どんな顔立ちをしているか」ということが予想しやすくなります。
親猫を見ることができれば、イメージもしやすいですね。

体格や顔立ち、性格の傾向、毛の長さや抜けやすさなどが分かったうえで迎えられ、「こんなはずじゃなかった…」という事態を避けることができます。

③温厚な性格で人に慣れやすい

純血種の猫は、見た目だけでなく性格も繁殖によってコントロールされています。
生まれも育ちも野良の場合はしつけが難しく、そもそも室内で人と一緒に暮らすことに強くストレスを感じる場合がありますが、温厚で人に慣れやすく、落ち着きのある猫を選び、繁殖をさせることで、人がペットとして飼いやすいような性格を数世代にわたって作り上げているのです。

とはいえ、もちろん個体差もありますし、雑種でも子猫なら慣らしていくことができます。
育つ環境や飼い主で性格や行動が変わるのは、純血種も雑種も同じです。

純血種の短所

①品種特有の病気がある

純血種は、遺伝子の近い猫同士で繁殖するため、生まれつきかかりやすい病気があります。

例えば、短い顔と鼻が特徴のペルシャ猫は、目やにが溜まりやすかったり、鼻がつまりやすかったりするリスクを抱えています。
また、見た目がかわいいと人気のスコティッシュフォールドは、軟骨の形成異常で耳が折れている個体が多いことが有名です。
折れ耳の猫にはほぼ100%の確率で何かしらの症状が出ると言われています。
そして、足が短いマンチカンなら、足に負担がかかりやすいことがあったりと、それぞれに日頃のお世話やケアが必要になってきます。

②お金がかかる

純血種の猫を迎えようと思ったら、どうしても育てられなくなった知人が近くにいたり、たまたま保護猫としていたりしない限り、ブリーダーやペットショップから手に入れるのが一般的です。
そのため、迎える前に数十万単位の購入費用がかかります。

また、病気にかかりやすい場合もあるため、保険に入る必要があったり、一緒に暮らし始めてからの病院代がかかったりします。

③長毛種はお手入れが大変

雑種にも長毛猫はいますが、日本にいる長毛猫は多くが純血種です。
長毛種の猫は、毛玉ができないようにまめにブラッシングをしてあげる必要があります。
また、毛が長いために、お尻の周りに便がついてしまったり、しっぽが汚れたりすることも…。
短毛猫とは違って、トリミングやシャンプーが必要になることもあり、お手入れに負担がかかります。

雑種の猫

雑種猫とは、異なる種類の猫が繁殖して生まれる猫のことで、多くは地域の野良猫が自然交配することで誕生します。

「雑種猫」という言葉でイメージするのは、三毛猫やキジトラ・茶トラ・黒猫などの、よく見かける猫たちではないでしょうか?
日本では、つい最近まで飼い猫でも放し飼いにされることが多かったので、土着の野良猫と洋猫の混血もよく見られます。

そして、実は日本で飼われている猫の約80%が雑種だと言われています。
純血種ではないため、人気の猫種ランキングには出てきませんが、実際に飼われている人気で言うならダントツ1位なんです。

雑種猫の長所

①体の丈夫な子が多い

純血種の場合は、種の保存のため、遺伝子の近い猫同士で交配が行われます。
そのため、先天的にかかりやすい病気などを受け継ぐ確率も高まります。
反面、雑種猫の場合は、様々な遺伝子がかけ合わさることで、特定の遺伝欠陥が現れにくく、病気にもかかりにくい体になると言われています。

さらに、雑種の野良猫は、特定の地域で代々暮らしている可能性が高く、その地域の気候風土に適応しやすいと考えられています。

体が丈夫であることから、純血種と比べて寿命も長くなる傾向になり、20歳を超えて生きる雑種猫も少なくありません。

②毛色や柄のバリエーションが豊富

雑種猫は、特定の種同士で繁殖していないので、1匹1匹の色や柄の入り方など、すべてがオリジナルで同じものが2つとして存在しません。

白・黒・キジトラ・茶トラ・三毛・サビ・白黒・キジ白…

個性を大切にするなら、この特徴は大きな魅力となるでしょう。

③お金がかからない

これは意外と重要なことではないでしょうか?
純血種の猫は、まず初めに迎えるときから、数十万単位のお金がかかるというお話をしましたが、雑種猫であれば、「野良猫と仲良くなってそのまま迎える」「捨て猫を拾う」「保護猫の里親になる」などの方法で迎えることになります。

野良猫だったら初めに病院へ連れて行ったり、里親になるときにちょっとお金がかかることもありますが、純血種のお値段と比べればその差は歴然です。
また、体が丈夫で病気にかかりにくいため、一緒に暮らしているときの病院代もかからない傾向にあります。
ただし、すでにお外で感染症をもらっている場合がありますので一概には言えませんが。

雑種猫の短所

①子猫はどう育つか分からない

純血種の猫の場合は、親元がはっきりしており、大きくなったときの予想がつきます。
しかし、雑種猫は血統が不明なため、たとえ母猫が分かっても、どう育つかは想像できません。

例えば祖先が大きな猫だったら、ものすごく大きく育ったり、父親が長毛猫だったら、長毛に育ったりするわけです。
それも魅力のうちだと思えればいいですね。

②成猫は外に出たがる可能性がある

子猫のうちから室内で飼っていれば、外に出たがるようなことはありませんが、元野良猫を成猫から飼い始める場合、外に出たがる可能性があります。

脱走防止策をきちんととって、外にいかなくても家の中で楽しめるよう、キャットタワーなども用意してあげれば、いずれ外に出ようとはしなくなるでしょう。

③慣れるのに時間がかかることがある

純血種の猫であれば、人馴れしていることが多いですが、雑種の成猫の場合は、人なんて道端で見かける程度であったり、ひどいときは虐待されたこともあったりします。
そのため、慣れるのに時間がかかる子もいるのです。

問題のない子は1週間ちょっとで懐いてくれますが、中には1ヶ月以上かかる子もいます。
といっても、そんな子が心を開いてくれたときは本当に嬉しいですね!

どちらにしても猫との暮らしを楽しもう!

しつけしやすく温厚な純血種の猫でも、長毛種であればこまめなお手入れが必要ですし、元野良猫でも人が大好きで、甘えん坊タイプの猫もいます。

体が丈夫な雑種猫が病気にかかることもありますし、穏やかな純血種の猫でも子猫の頃はやんちゃな場合もあります。

結局は、飼いやすさは猫の個々の性格と、家族との相性と言えますね。
一緒に暮らしてみないと分からないところもたくさんありますので、臨機応変に猫との暮らしを楽しみましょうね!

純血種 or 雑種の猫、あなたはどちらが合っていますか?

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