今回は、知っているようでよく知らない、サバトラ猫の魅力や特徴、驚くような真実をご紹介します!
サバトラ猫の9つの真実
①シルバーの毛色が美しい
サバトラは、明るいシルバーグレーの毛色に、トラのような黒色のしま模様が入った柄のことです。
光を浴びてキラキラと輝く被毛は、とても美しいですね。
しま模様は、しっぽの先にいくほど間隔が狭まったり、先端が黒一色になったりします。
②サバトラのサバは○○
サバトラの「サバ」って何のこと?と思う方も多いかもしれませんね。
これは、キラキラとしたシルバーグレーのベースカラーに黒い線が入っているところが、魚の鯖っぽいことから名付けられたものです。
ちなみに英語でサバトラのことを「シルバーマッカレルタビー」といい、マッカレルは鯖という意味です。
なお、ベースカラーがこげ茶色のキジトラ猫は「ブラウンマッカレルタビー」、オレンジ色の茶トラ猫は「レッドマッカレルタビー」となり、何れもマッカレルという単語が入りますので、英語ではトラ猫はすべてサバ猫になるのですね。
③サバトラはタビーという分類
シルバーマッカレルタビーのタビーとは、しま模様を持つ猫のことで、よく見ると毛の1本1本にも模様があるのが特徴です。
タビーという分類の中には、トラ柄だけでなく、太めの渦巻き状のしま模様の「クラシックタビー」、ヒョウ柄のような斑点模様の「スポテッドタビー」、また一見しま模様に見えませんが毛1本1本にしま模様がある「アグーティータビー」と、色々なタイプがあります。
これらをまとめてタビー猫と言うのです。
そして、タビー猫の証として、額にアルファベットのMのような模様が入っています。
サバトラにもこの模様があり、同時に目尻にクレオパトララインが現れることもあります。
④意外と少ない
サバトラは珍しいというほどではありませんが、探してみると意外と少ないようです。
それには理由があります。
かつて猫は、「キジトラ」しかおらず、キジトラが変異して他の柄が生まれたそうです。
そして、サバトラのようなシルバーの毛色は、突然変異で生まれたとしても、キジトラのように自然界で目立たない保護色ではないため、生き残りにくかったと考えられます。
つまり、昔の日本には、サバトラはいなかったのでしょう。
鎌倉時代に描かれた絵巻物にもトラ猫は描かれていますが、よく見るとやはりいずれもキジトラのようです。
実は、日本でサバトラが見られるようになったのは1950年代以降のことと言われています。
何百年もいなかったサバトラがほんの数十年で発生し増加したのは、シルバーになる遺伝子を持つ外国の猫と日本にいたキジトラの交配が進んだからではないかと言われています。
つまり、1950年代の高度成長期に生活が豊かになり、西洋化する中で、ペットも西洋種の人気が高まりました。
そして猫も海外から持ち込まれ、さまざまな種類の洋猫と土着の日本猫の交配が進んだのですね。
その交配により生まれたシルバーグレーの被毛を持つ猫が、現在のサバトラということです。
サバトラになるには、交配の途中でシルバーになる遺伝子が必要です。
しかし、シルバーの遺伝子はあまり強くないため、サバトラ猫は生まれにくいと言われます。
そのため日本では今でも、キジトラ猫の頭数がダントツで多いのです。
⑤白い毛が入る場合が多い
実はサバトラは、身体全体がサバトラ柄の猫はあまり多くなく、体のどこかに白い毛がある子が多いです。
その中でも、背中全体はサバトラ柄でお腹側だけが白いと「サバ白」と呼び、白い毛が多く部分的にサバトラ柄が入ると「白サバ」と呼びます。
また、手足のみに白い毛が入る子は「白ソックス」、おでこの模様が「八」の字になると「ハチワレ」、鼻先のみ白い子は「にんにく」など、白い部分の範囲によって、様々な呼び名がありますよ。
⑥キジトラとの違いは色と性格
サバトラとキジトラは見間違えやすいのですが、もともとサバトラはキジトラから派生した猫のため、外見上似ているのは当然ですね。
同じ黒いしま模様のトラ柄を持つサバトラとキジトラ。
どこで見分けるのかというと、それはベースカラーです。
もともとの野生の色を持つキジトラのベースカラーは、自然の中で身を隠すための保護色である茶色。
サバトラは明るいシルバーの毛色ですね。
少しでも茶色が入っているとキジトラ猫になるので、そういう意味でもサバトラは希少なカラーなのでしょう。
色だけではなく性格にも違いがあります。
もちろん個体差はあるのですが、キジトラはもともといた野生の猫の毛色なので、性格も野生的と言われます。
一方でサバトラは、キジトラと他の猫との交配によって生まれたと考えられるので、キジトラに比べると穏やかな性格になっているようです。
⑦色々な毛柄と間違えやすい
キジトラ以外にも、色々な猫と見間違われやすいサバトラ。
次の4種の毛柄との見分け方をご紹介しましょう。
・シルバークラシックタビーとの見分け方
シルバークラシックタビーとは、アメリカンショートヘアという猫種でよく見られる柄で、洋猫タイプの雑種でもときどき見かけます。
サバトラと毛色がよく似ており、一見すると違いがわかりにくいのですが、よく比べてみると模様に違いがあります。
トラのような縦の細い線のしま模様をしているサバトラに対して、クラシックタビーは太い線で渦を巻いたようなマーブル模様です。
・薄キジトラ(ブルータビー)との見分け方
キジトラに毛色を淡くする遺伝子が入ると、ブルータビーという、グレーがかった毛色になります。
サバトラとの違いは、しま模様の色が黒ではなく濃いグレーになり、ベースカラーも明るいシルバーではなく淡いグレー(ブルー)です。
・シャムトラとの見分け方
シャムトラとは、ポインテッドと呼ばれるシャム柄に、トラ柄が混ざったような猫です。
ポインテッドは、足先や耳、しっぽ、顔などに濃い色が付いています。
そこにトラ柄が入ると専門用語で「シールリンクス」と呼ばれる、シャムトラ猫になります。
体の淡い色にしま模様が入るため、サバトラと見間違えやすいのですが、よく見るとシャム猫のような特徴が見られ、目の色が青かったり、耳やしっぽ、足先に特に濃い色が付いていることで見分けられるでしょう。
・黒トラとの見分け方
黒トラ猫は、黒い毛にうっすらと白やシルバーのしま模様が現れている猫です。
とても珍しい毛柄で、「ブラックスモークタビー」とも言われます。
サバトラはベースカラーがシルバーであるのに対して、こちらのベースカラーは黒ですので、ベースカラーの色としま模様の色がサバトラと逆転したようなかたちですね。
⑧両極端な2タイプの性格に分かれる
サバトラ猫の性格は、二極化していると言われていて、両極端な2つのタイプに分かれます。
1つ目は、キジトラの気質を受け継いでいて、警戒心が強く、人見知りで臆病なタイプです。
少々気難しいかもしれませんね。
2つ目は真逆で、初対面でもフレンドリーで人懐っこく、おっとりとしたマイペースな性格です。
サバトラがこのように両極端な性格を持つようになった理由は、日本の猫と西洋の猫をルーツに持つため、外敵から身を守る手段が2つに分かれたのだといわれています。
自然界で目立つ毛色を持つサバトラは外敵に狙われやすかったのです。
そのため、日本の土地に昔からいる猫のように、自分の身を自分で守るために警戒心が強くなったタイプと、ペットとして飼われた西洋の猫のように、人間に身を守ってもらうために人懐っこくなったタイプに分かれたのです。
サバトラは、個体によって性格が180度異なりますので、どちらのタイプなのかよく観察して接してあげると良いですね。
⑨平穏をもたらす
猫は幸運をもたらすと言いますが、黒猫は「厄除け」、白猫は「浄化」、三毛猫は「繁栄」といったように、それぞれの毛色にも意味があるそうです。
そして、サバトラ猫のシルバーにはどんな意味があるかというと、「冷静」です。
サバトラ猫と接することで、冷静な判断力や、心の穏やかさをもたらしてくれるでしょう。
また、外でサバトラ猫が横切った時は、今現在落ち着きがない状況にあることを暗示しています。
無鉄砲な行動や感情的な心を諌めようとしているのかもしれません。
「無計画に行動せず、慎重になるように」というメッセージだそうですよ。
他にも、大切なことを決める前触れとしてサバトラ猫を見かけることもあるのだとか。
信じるか信じないかはあなた次第ですが、頭の片隅に入れておくと幸運がやってくるかもしれませんね。
まとめ・・・動画で観る
身近に感じていたサバトラですが、歴史が新しく、探してみると意外といないんですね。
もしかしたら、他の猫と見間違えたのかもしれません。
サバトラでもサバトラじゃなくても、猫はかわいいものですね。
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