あなたは猫派でしょうか?
もしかしたら、犬も好きかもしれませんね。
今回は、あなたにとって飼いやすいのは猫なのか、犬なのか、その違いについて考えてみましょう。
どちらを迎えようか迷っている方も、参考にして頂ければ幸いです。
猫と犬の10の違い
①サイズ
猫と犬の、最も分かりやすい違いは、そのサイズではないでしょうか。
猫や犬の平均体重は、品種によっても違いますが、一般的に猫の方が犬よりも小さい傾向があります。
ただし、例えばメインクーンとチワワを比較する場合など、品種によっては逆もあります。
とはいえ、猫は一般的に犬よりも軽量なため、例えばキャリーケースに入れて持ち運びするときは、犬よりも楽でしょう。
一方、犬は小型犬から大型犬までさまざまなサイズがあります。
小型犬は小さなスペースでも比較的適応しやすいかもしれませんが、大型犬の場合は、幸せで健康でいるためにはより広いスペース、食事量、運動量が必要になります。
②運動量
猫と犬の祖先は、もともと森に暮らしていた、ミアキス類という小型肉食動物の仲間ですが、そのまま森での暮らしを続けたものは猫へ、生活の場を平原へと移したものは犬へと進化したそうです。
つまり猫と犬は、この生活環境の違いから、さまざまな違いが生まれました。
猫は、森の中で単独で身を隠し、近寄ってきた獲物に瞬時に飛びかかる、待ち伏せ型ハンターとなったのです。
また、身を隠すことのできない平原で暮らす犬は、集団を作り、長時間かけてやや大きめの獲物を追い詰め、弱らせていく、追跡型ハンターとなりました。
つまり、犬は長時間走り続けられるような持久力を身につけ、猫は、瞬発力とバランス力を身につけたのです。
そのため、犬は毎日のお散歩が欠かせません。
年齢や品種にもよりますが、1日30分から2時間の運動をさせてあげた方が良いでしょう。
犬種によっては、ドッグランなどの広い場所で自由に走り回らせるといった、相当量の運動が必要な子もいます。
一方、持久力のない猫の場合、毎日のお散歩は必要ありません。
ただし、狭くても良いので、キャットタワーなどの上下運動できる立体的な空間を用意し、毎日短時間の狩りごっこをして遊ぶ必要があります。
そして、狩り以外の時間は、猫は体力を温存します。
1日の大半を寝て過ごすでしょう。
ですので、忙しい生活を送っているか、あるいはインドア派の方の場合は、猫が理想的なペットかもしれません。
一方で、アクティブなアウトドア派の方や、ペットと一緒に運動する時間を十分に取れる方は、犬が適しているかもしれません。
③性格
猫と犬は、性格的に明らかに異なる特徴があります。
本来、犬は群れで狩りをする習性から、集団で共同作業をすることが身についています。
そのため、犬には人とよく似た社会性があるのです。
集団で暮らすためにはリーダーが中心となり、ルールの下に秩序を保つ必要があることから、犬はリーダーの指示を待ち、忠実にそれに従います。
そして、犬がリーダーとみなすのは、飼い主なのです。
飼い主に認められることに喜びを感じ、他者との協調性を大切にします。
一方、猫は単独行動をするハンターです。
野良猫の場合は、同じ縄張りを共有する猫同士で協力して子育てをするようなケースもありますが、基本的に猫は何でも自分で判断し、自分の身は自分で守ります。
そのため、他者の指示に従う必要はなく、親子関係を除けば、基本的には誰とでも対等です。
飼い猫の場合でも、長時間一人で過ごすことに満足し、仲間の選び方においても選り好みすることが多いでしょう。
食事やトイレの掃除などのどうしても必要なこと以外は人間に頼らない猫も多いです。
ただし、群れを作る動物ではないからといって、人間に撫でられるのが嫌いという訳ではないので、きっかけさえあれば仲良くなれますよ。
また、子猫の時期から飼育すれば、親子のような密接な関係になることもあります。
なお、性格には個体差もあるため、猫のような性格をした犬もいれば、犬のような性格をした猫もいて、すべての犬や猫がこうとは一概には言えないのもまた事実です。
④行動時間
猫と犬は、行動時間にも違いがあります。
犬は日中、活発にはしゃぎます。
昼寝をすることもありますが、日が出ているうちは飼い主と遊ぶことを好むでしょう。
一方猫は、基本的には夜行性のため、日中の多くの時間を寝て過ごします。
そして、飼い主が夜、眠りにつこうとする直前に大暴れすることがよくありますよ。
ただし、猫は一緒に暮らすうちに、飼い主に時間を合わせるようになることもあります。
猫は毎日同じ日課で行動する生き物なので、人間が日課を作れば、スケジュールを合わせやすくなるのです。
⑤しつけ
犬は群れを作り、リーダーの指示に忠実に喜んで従う習性をもつことを考えると、しつけがしやすいことは分かるでしょう。
その反面、猫はしつけることができないとよく言われますが、不可能ではありません。
犬の方が、環境や日常の変化に対しても適応しやすく、トレーニングに対して抵抗が少ないのですが、犬も猫もおやつをあげたり褒めてあげたりすることで、応えてくれる傾向があります。
猫の場合、集中力が続かないため、短時間で行うのが重要で、さらには記憶力が犬よりも長く持続するため、粘り強く何度もトライすることが大切でしょう。
犬の場合は、長時間かけて何度も復習するやり方が合っています。
表現が違うだけで、猫も犬に劣らず非常に賢く愛情深い動物ですが、犬ほど「人の言うことを聞かなけれあならない」と、猫自身が思っていないので、しつけをするのは犬より大変かもしれませんね。
⑥お手入れ
待ち伏せ型の狩りをする猫は、相手に見つからないように常にセルフグルーミングをして自分の体臭を消す習慣が身についており、いつも体を清潔な状態に保っています。
一方で、犬は隠れる必要がなく、集団の中でお互いをニオイで識別するため、体臭を消しません。
つまり、犬は猫ほどセルフグルーミングをする習慣がないので、定期的なシャンプーと、頻繁なブラッシングをしてあげる必要があります。
なお、猫にシャンプーはそれほど必要はないものの、長毛種の場合は、抜け毛をとってあげたり、毛が絡まないようにするために、人間が毎日ブラッシングをしてあげる必要があります。
短毛種もある程度はブラッシングが必要です。
いずれにせよ、猫より犬の方がお手入れの手間はかかるでしょう。
⑦食事
猫も犬もごはんを食べるのが大好きです。
犬は集団で狩りをし、比較的大きな獲物を得ていましたが、常に成功するわけではないため、食べられる時に一気に食べてしまいます。
そのため、一度にたくさんの食事を与えると、全て食べてしまい、肥満になってしまいかねないので、要注意です。
猫は獲物が小さいため、一度の食事量が少なく、一度にたくさんの食事を与えても、自分で食べる量を調節しながら食べる傾向があります。
また、新鮮な食事を好み、古いものは口にしないことが多いので、小分けにしてあげる必要がある場合があります。
それぞれに合った食事の与え方をしましょうね。
⑧寿命
猫や犬の寿命は品種やサイズ、全体的な健康状態など、さまざまな要因により変わりますが、猫は一般的に犬よりも長く生きる傾向があり、平均寿命は約15年です。
一方、犬は平均寿命が約14年です。
ただし、あくまで一般的な傾向であり、適切な栄養、医療ケア、運動で、寿命が延びることもあります。
また、長寿命であればあるほど、それだけで長期にわたるケアと注意も必要になってきますので、最期までお世話する覚悟で迎えることが重要ですね。
⑨飼育費用
猫や犬のお世話にかかるコストは、サイズや健康状態などの要因によって大きく異なります。
一般的には、エサ代をはじめ、トリミングやシャンプーなどのお手入れにかかる費用、医療費が、猫よりも犬の方が多くかかる傾向です。
犬には年間およそ34万円、猫には17万円かかるという調査結果もあります。
⑩飼育スペース
平原のハンターである犬の脚は走ることに特化し、木に登る能力はありません。
そして、森林の中で待ち伏せて狩りをする猫は、ジャンプ能力やバランス能力を大きく発達させました。
つまり、猫にとって高い場所は大事な生活空間で、猫を飼うのであれば、室内に猫が登れる高い場所をつくり、上下運動をさせることが大事です。
犬はその逆で、高い所から飛び降りてケガをすることも多いので、むしろ高低差には気を付ける必要があります。
また、猫は犬よりも狭い生活スペースに適応しやすい傾向があります。
狭くても、高さがあれば十分なのですね。
しかし犬が動き回って遊ぶためには、広いスペースが必要です。
ですので、集合住宅に住んでいたり、屋外のスペースが限られていたりする場合は、飼うなら猫が適しているかもしれません。
一方で、より広い生活スペースや屋外のスペースを確保できる場合は、犬も適しているでしょう。
また、犬は大雨の時でも、トイレをするのに外に出なければならないことがあります。
もしくは、室内でも所定の場所でトイレをするようにトイレトレーニングをする必要があります。
猫の場合は、少し教えるだけで、室内のトイレを利用してくれるでしょう。
猫は敵や獲物に自分の存在を知られないために、縄張り内の決めた場所をトイレとし、排泄物に砂をかけてニオイを消す習性があります。
猫砂の入った箱(トイレ)を猫が安心する場所に置いておけば、早ければ一回でトイレを覚えてくれ、トイレのために外に出る必要はありません。
まとめ・・・動画で観る
猫と犬の主な違いを比較してきましたが、もちろん全ての猫と犬に個体差があり、それぞれの個性があります。
ペットたちにストレスフリーで安心できる生活環境を整えてあげるためにも、猫や犬を迎えるときには、その特性や習性を理解した上で、ライフスタイルを合わせられるか考慮し、そこに性格などの相性を判断できればいいですね。
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