アメリカンショートヘアに代表される、「クラシックタビー」という毛柄は、そのルーツから性格の傾向が見えるそうです。
一体どんな特徴があるのでしょうか?
そして、キジトラやサバトラ、茶トラとはどう違うのでしょうか?
クラシックタビーとは
①毛柄の特徴
クラシックタビーの柄は、体や脚、しっぽなどに太くてうねりのあるしま模様があり、横腹が渦巻き模様のようになっているのが特徴です。
また、肩の周辺には「バタフライマーク」と言われる蝶のような模様が入っていることもあります。
②歴史
「タビー」とは、しま模様のことで、キジトラのような細いしま模様は「マッカレルタビー」と言い、「クラシックタビー」と区別されます。
マッカレルタビーは、野生で存在した模様ですが、クラシックタビーはもともと存在しませんでした。
中世のイギリスで突然変異によって生まれ、その後ヨーロッパ全土やアメリカに広まっていったと考えられています。
そのため、クラシックタビーは西洋に多く、イギリスでは雑種猫の8割がクラシックタビーだそうです。
そして、何と言ってもこの柄で思いつくのは、「アメリカンショートヘア」です。
そこから「アメショ柄」とも呼ばれますね。
それでは、アメリカンショートヘアとはどんな猫なのでしょうか?
③アメリカンショートヘア
アメリカンショートヘア、略して「アメショー」は、品種改良などで生まれた猫ではなく、ヨーロッパから移民とともにアメリカに渡ったブリティッシュショートヘアが、アメリカに自然に存在していた猫と交配し誕生したと言われています。
開拓者とともに生き、ネズミ退治をせっせと行ったたくましい品種です。
そのため、「ワーキングキャット」とも呼ばれ、性格は活発で明るくたくましく、物怖じしないタイプと言われます。
遊び方もパワフルなので、人間側も体力が必要だとか。
クラシックタビーの猫種は他にもありますが、クラシックタビーの雑種猫も、このような性格の傾向があるようです。
④クラシックタビーが多い猫種
アメショー以外にも、クラシックタビー柄が見られる猫種があります。
スコティッシュフォールドやマンチカン、ノルウェージャンフォレストキャットなどです。
これらの猫の性格は、猫種や個体によって様々ですが、アメショーとは異なり、大人しい傾向があります。
クラシックタビーの毛色の種類
クラシックタビー柄には、さまざまな毛色があります。
それではクラシックタビーの代表的なカラー3色と、珍しいカラー3色をご紹介します。
代表的なカラー
① ブラウンクラシックタビー
茶色ベースで黒いうずまきの毛色のブラウンクラシックタビー。
キジトラに似ていますね。
さらに、キジ白のように白が入った、「ブラウンクラシックタビー&ホワイト」も存在します。
② シルバークラシックタビー
シルバーベースに黒いうずまき模様のシルバークラシックタビー。
サバトラのような色をしていますね。
クラシックタビーの中で最も頭数が多い毛色と言われています。
③ レッドクラシックタビー
オレンジっぽい赤色ベースにこげ茶っぽいうずまき模様のレッドクラシックタビー。
茶トラのようなふんわりと優しい毛色です。
珍しいカラー
①パッチドタビー
ブラウンやシルバーのクラシックタビーに、部分的に赤(オレンジ)の毛色が入るパッチドタビー。
まるで麦わら猫のような毛色ですね。
三毛猫のように、メスがほとんどだそうです。
②ブルークラシックタビー
ブラウンクラシックタビーに毛色を薄くする遺伝子が働くと、ブルークラシックタビーという全身グレーがかったパステル色の猫になるそうです。
③クリームタビー
レッドクラシックタビーに毛色を薄くする遺伝子が働き、ミルクティーのような淡いカラーになっています。
柔らかなクリーム色をベースに、明かりう茶色のうずまき模様です。
キジトラやサバトラ、茶トラとの違い
日本で多く見られるタビー柄は、キジトラ・サバトラ・茶トラに代表される、マッカレルタビーと呼ばれるトラ模様の猫です。
クラシックタビーと色味が似ていますが、どう違うのでしょうか?
マッカレルタビーは、肩から横腹、しっぽにかけて細いしま模様が平行に並んでおり、クラシックタビーのようにしまが太くなく、うずまき模様もありません。
クラシックタビーの遺伝子は劣性のため、日本ではマッカレルタビーのトラ猫の方をよく見かけますが、欧米ではむしろクラシックタビーの雑種が多いとか。
トラ柄の方が少ないため、人気があるくらいだそうです。
なぜ欧米ではこれほどまでにクラシックタビーが増えたのか、理由は定かではありませんが、人間にフレンドリーな性格が、生き残りやすくなった秘訣かもしれませんね。
そんなたくましいアメショ柄の猫様を、動画👇でご覧ください!
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