あなたと相性が良いのはどっち?オス猫とメス猫の違い

猫雑学

猫を迎える前に、オス猫とメス猫の違いについて考えたことはありますか?
もちろん、どちらの方が優れているということはありません。
そして、猫と相性が良いかどうかは、オスかメスかということをはるかに超えた個人的なものでもあります。
ですが、どちらかがあなたのライフスタイルにより合っている可能性もありますので、今回は、猫のオスとメスの違いについて、検証しましょう。

※注:オス猫とメス猫の違いは、個体差もあり、画一的なものではありません。
   
猫についての理解を助ける一般論として参考にして頂ければ幸いです。

メス猫の特徴

①性格

一般的に、メス猫の方が愛情深い傾向があるようです。
あちこち動き回るよりも、人のそばで撫でられたりじっとしていることが好きな子も多いかもしれません。

それは、メス猫の大きな特徴である、子育てをすることに由来しています。
つまり、赤ちゃんにとって安全な環境を作り出すという本能から、心を開いた家族に対して守るような行動が見られるのです。
最初は警戒心を見せ、なかなか懐かないこともあるかもしれませんが、一度信頼関係ができてしまえば、飼い主に対して特に執着するようになるでしょう。
また、巣を作り、安全で快適な環境を作り出す本能があるため、生活環境が突然変わると、オスよりもイライラしてストレスを感じやすくなる傾向も見られます。

②発情期の行動

猫が避妊手術を受けていないと、発情期が始まります。

通常、春か夏に発情期に入りますが、昼間の長さがのび始めた1月頃に始まり9月頃まで続くことがあります。
ピークの春(2月〜4月)と夏(6月〜8月)には、屋外で子猫を見かけることもあるでしょう。
この期間は、猫が繁殖力を持ち、交尾の準備ができているときです。
各周期は約4~5日続き、妊娠しない限り2~3週間ごとに周期が繰り返されます。

メス猫の発情は日照時間と関係していて、日照時間が14時間を越えると発情期を迎えるのだとか。
それは、寒くて食べ物の少ない冬よりも、食べ物が豊かな暖かい季節に出産することを本能的に選んでいるわけですが、実は、太陽の光だけでなく人工の照明でも反応します。
そのため、1日12時間以上灯りがついている場合、季節関係なく年中発情しやすい状態になるそうです。
そして、日照時間に関係して発情するのは、メス猫だけで、オス猫は発情しているメス猫の鳴き声やフェロモンに刺激され発情が誘発されます。

ちなみにメス猫の最初の発情は、生後6〜10ヶ月頃に起こります。
早いと生後わずか4ヶ月で発情することもあるそうです。
発情期のメス猫は興奮しており、一見普通に見える状況でも、逃げたり怖がったりすることがあります。
また、大きな声で鳴き、家の周りにスプレーすることもあります。

③多頭飼いするなら

避妊手術を受けていようがいまいが、メス猫は母性が強いところがあり、家族を守りたがります。
見知らぬ人に対しては少し警戒心が強いですが、家にいる若い猫や子猫に対しては、面倒を見ようとするのです。

ただし、多頭飼いをするなら、先住猫がメスの場合は後から迎えるのはオスの方が無難かも知れません。
メスは他のメス猫に対して縄張り意識が強い傾向があり、同性に対してとても強いライバル心を抱くことがあります。
そして、避妊手術をしているメス猫同士の方が、オス化しているためか、縄張り意識が強い傾向です。

メス猫というのは、嫉妬深く、気まぐれでワガママなところもありますので、そこに注意が必要ですが、その猫らしさがいいと思える方にはお勧めですね。 

オス猫の特徴

①性格

オス猫は一般的に、メス猫よりも活発な傾向が見られます。
遊ぶのが大好きで、やんちゃで暴れん坊です。
好奇心旺盛でちょっといたずら好きな傾向もあり、完全室内飼いの猫の場合は、色々な場所を探検したがるでしょう。
つまり、外に出ようとすることが多く、外に出ることができなければ、部屋の中でいたずら三昧してしまうこともあります。
オス猫の好奇心を適切に育み、してはいけないことに手を出さないようにするためには、たくさん遊んであげたり、様々なイタズラ対策を施したりする必要があるかもしれません。

②発情期の行動

メス猫と同様に、オス猫も去勢手術を受けていないと独特の発情行動をとります。
去勢されていないオスは、メスの伴侶を求めようとするため、発情期のメスを感知すると、全力で近づこうとするのです。
そのため、去勢していないオス猫は意図せず家から脱走することがあります。
そして、去勢していないと非常に縄張り意識が強くなるため、他のオス猫とケンカになりやすく、家からどんどん離れて逃げていくこともあるそうです。
逆に、去勢していれば、マーキング行動や攻撃性が控えめになります。

③多頭飼いするなら

オス猫は、縄張り意識を持っていますが、家にいる他の猫に対して友好的な傾向があります。
また、オス猫は遊び好きなため、家にいる人はもちろん、犬などの他のペットとも仲良くなる場合があるようです。
オス猫は、あちこち動き回りじっとしていないかもしれませんが、比較的懐きやすいので、感情的なつながりは築きやすいでしょう。

④身体的な特徴

オス猫は男性ホルモンであるテストステロン濃度が高いため、個体差はあるものの、メス猫よりも大きく、体つきががっしりしていることが多いです。
特に成猫になる前に去勢手術を受けていない場合、その傾向は高くなります。

他に、身体的特徴で注意することは、オス猫はメス猫に比べて尿道が細長いため、尿路結石を起こしやすいことです。
これを防ぐために特別な食事に変えなければならなかったり、非常にまれで極端なケースでは、尿道を広げる手術が必要になったりします。

避妊去勢すると行動や性格は変わる?

猫に避妊・去勢手術を行うと、発情に伴うスプレー行為や縄張り意識、大声で鳴くなどの行動が抑えられます。
また、猫自身のストレスも緩和され、性格もより穏やかになる傾向があります。
繁殖させることを望んでいなければ、避妊・去勢手術はしておいた方が、生殖器に関わる病気も予防できますし、猫の長生きにつながる可能性は高いでしょう。

なお、猫の気質や態度は、遺伝や育った環境、一緒にいる家族の接し方などに影響されますので、本質的な性格が変わることは少ないと考えられます。

オスVSメス あなたと相性が良いのは?

相性の良し悪しは、単純にオスかメスかだけで決められるものではありません。
とはいえ、大まかですが考慮できる点がいくつかありますので、ご紹介しましょう。

①メス猫と合う人

・穏やかで落ち着いた静かな関係を望んでいる
・一頭だけで飼いたい
・数々のイタズラ対策をする自信がない

②メス猫と合わない人

・遊び相手がほしい
・社交的な猫を探している
・気が強い猫は苦手

③オス猫と合う人

・いたずらされても気にしない
・たくさん甘えられたい
・脱走対策を完璧にできる

④オス猫と合わない人

・猫と穏やかに過ごしたい
・猫の悪ふざけに対処できない

もちろん、すべての猫に当てはまるわけではなく、メスかオスを選ぶだけでぴったりの猫を選べるわけではないでしょう。
猫を迎えるなら、一匹一匹、みんな違うことを理解してどんな猫でも受け入れる準備ができていることが重要ですね。

オス猫とメス猫 両方迎えたい場合

実は、猫を多頭飼いする場合、メスとオスを1匹ずつ飼うと性格がぶつかりにくく、最も飼いやすい組み合わせと言われています。
次に相性が良いのは去勢済みのオス同士の猫だそうです。

また、オスとメスの両方を迎えると、玄関でお出迎えしてくれるオス猫と、夜にぴったりと寄り添って寝てくれるメス猫、といった風に、両方の長所を得られます。

ただし、繁殖する予定がない場合は、同じ家に迎える前に避妊・去勢手術をしなければならないのは当然のことですね。
避妊・去勢手術を受けていない猫は、発情行動が見られ、異性の猫を迎えると、こうした行動は10倍に増える可能性があります。
そうなると管理が難しくなり、簡単には仲良くなれないかもしれません。 

しかし何度も言うようですが、猫同士が仲良くなれるかどうかについても、性別だけで決まるものではなく、気質と遺伝の方がはるかに大きな要素となります。

結論:どちらもかわいい

オス猫とメス猫、どちらがいいか考え始めると、考慮すべき点がかなり多く悩んでしまいますね。
実際のところ、どちらもかわいく、性別についてはほとんど心配することではないかもしれません。

しかし一般に、メス猫は比較的静かで大人しい一方、気ままで気が強いところもあります。
オス猫はかなりやんちゃなところもありますが、より社交的で、大らかな子が多いでしょう。

とはいえ、ライフスタイルに違いがあっても、どちらかが優れているということではありません。
そしてここまで考えているあなたは、間違いなく猫との強い絆を築くことができるでしょう。
オス猫であろうがメス猫であろうが、常にあなたを愛し、信頼してくれるのではないでしょうか。

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