全身白一色という、他の毛色にはない特別感がある白猫。
今回は、白猫の遺伝の秘密をはじめ、白猫がかわいい理由、性格や特徴まで詳しく解説します。
なぜ白猫はかわいいのか?
①見た目が美しいから
白という色には、「清廉」「純粋」などの清いイメージがあり、清々しく美しく感じられやすい色なのです。
②雰囲気が柔らかいから
膨張色である白が、ソフトで柔らかい雰囲気を際立てせています。
③儚げな印象だから
純粋で美しい反面、汚れやすい儚さを持つ白は、守ってあげてたい印象を作り出すのです。
④色が映えるから
全身白一色だと、どこにいてもよく目立ち、絵になります。
また、肉球の色や瞳の色など、色がついた部位が目立ち、かわいらしさが際立つのです。
白猫の毛色の秘密
①2つの遺伝子タイプ
実は白猫には、2つのタイプがあります。
一つは、白い毛色を作る遺伝子を持つタイプ、もう一つは、突然変異で色素を全く持たずに生まれるタイプです。
後者は「アルビノ」と呼ばれ、聞いたことのある人も多いのではないでしょうか?
色素がなく、目の奥の血管が透けて見えるため、赤い目をしているのが大きな特徴です。
ちなみに、ペルシャ猫によく見られますが、白っぽく見えても毛先に少しだけ黒い色が入る毛柄があります。
これは、白猫ではなく「シェーデッド」と呼ばれる種類の毛色になります。
②白い毛を作る遺伝子「最強」説
白い毛を作る、「白色遺伝子」は、優性遺伝と言い、あらゆる毛色の遺伝子よりも強く働きます。
そのため、少しでも白色遺伝子を受け継いでいれば、他の毛柄の遺伝子が現れず、白猫が生まれるのだそうです。
……でも、その割に白猫ってあまり見かけない気がしませんか?
③最強遺伝子なのに生き残らない?
実は、野良の白猫は、全体の3%以下というデータがあるそうです。
つまり、白猫は希少だということですね。
…あれ?最強遺伝子なのに少ないとは、一体どういうことなのでしょうか?
それは、白猫は屋外で目立ちやすく、さらに白色遺伝子は聴覚に影響を及ぼしやすいため、外敵に襲われやすい傾向があります。
そう言った理由もあり、狩りにも成功しづらく、生き残りにくいのではないか?という説が語られているのです。
白猫の見た目の特徴
①瞳の色
同じ白猫でも、メラニンの量が異なると、瞳の色が異なります。
メラニンが少ないとブルーの目になり、多いとイエローになります。
その中間のグリーンもいますが、他の毛色の猫に比べると、白猫は特にブルーが多い傾向です。
また、左右の瞳の色が違う、「オッドアイ」も白猫に多いと言われます。
オッドアイは、猫全体では1%ほどしかいませんが、白猫に限ると25%もいるそうです。
その神秘的で美しい見た目から、オッドアイの猫を望む人もいますが、「虹彩異色症」という病気であることも理解しておいた方が良いですね。
そして、青い目をした白猫は、聴覚障害を抱えているケースがあり、オッドアイの場合は、青い目側にだけ聴覚障害を抱えることがあります。
②鼻と肉球の色
メラニンが少ない白猫の皮膚は、必ずピンクになりますので、鼻や肉球もピンク色です。
ピンクのぷにぷにした肉球、好きな人は多いんじゃないでしょうか。
③キトンキャップとは
真っ白な毛色で模様がないのが白猫の特徴ですが、子猫のときだけまれに、頭頂部に模様が出ることがあります。
これは、「キトンキャップ」と呼ばれ、白の遺伝子が抑えている違う遺伝子の毛柄が、幼いときにだけ現れるのです。
1歳前後になると、自然と消えていきます。
白猫の性格
白猫は、品種や性別などにより性格が異なります。
また、猫は子猫の頃に色々な刺激に触れることによって、さまざまな環境に慣れ、性格が決まっていきます。
そのため、その子によって性格はそれぞれなのですが、一般的に言われる白猫の性格もあるようです。
①警戒心が強く神経質
白い色は自然界でとても目立つため、敵から襲われる危険性が高く、常に気を張っておかなければなりません。
ですので、白猫は警戒心が強く、少しの物音で驚いたり、人も知りしたりするところがあり、知らない人にはなかなか懐かないところがあります。
②気が強い
白猫は、警戒心の強さから、自分のテリトリーが侵されそうになると怒ります。
自分自身を守る手段でもありますので、落ち着いて過ごせるよう、適度な距離感で接することが大事ですね。
③飼い主には甘えん坊
警戒心が強い白猫でも、心を許した相手には、安心感からとても甘えん坊になります。
その分、独占欲も強くなりがちで、多頭買いの場合は他の猫を威嚇することもあります。
白猫との暮らしで気をつけること
①日光には注意が必要
メラニン色素が少ない白猫は、日光を浴びすぎると、皮膚炎や皮膚がんになる恐れがあります。
しかし、日向ぼっこ好きの猫からその楽しみを奪ってしまうとストレスになってしまいますよね。
対策として、窓ガラスにUVカットシールを貼ったり、レースカーテンやすだれで強い日差しを遮ったりすれば、紫外線を防ぐ工夫になるでしょう。
②かまいすぎない、驚かせない
警戒心が強く、普段から気を張りがちな白猫に、大声を出したり見つめすぎたり、かまい過ぎたりすると、疲れさせてしまいます。
また、遺伝的に聴力が弱い場合があり、背後からいきなり触ったりすると、驚かせてしまうかもしれません。
・目で見えるように確認させてから触れる、
・猫のペースに合わせ、無理強いしない、
といった配慮をしてあげましょう。
③こまめな被毛のケアを
白い毛は汚れが目立ちやすいため、ブラッシングなどでこまめにケアしてあげましょう。
まとめ・・・動画で観る
白猫は、他の毛色の猫より気をつけなければならない点が多いとされ、初めて猫を飼う人には向かないとよく言われますが、愛らしく美しい姿や、ちょっとクセ強めの性格も、すべてが白猫の魅力です。
一度飼えばハマってしまうかもしれませんね!
そんな白猫を動画でご覧ください。
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